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2018 年度 実施状況報告書

大脳皮質内における痛覚抑制の検出

研究課題

研究課題/領域番号 18K15498
研究機関愛知医科大学

研究代表者

竹内 伸行  愛知医科大学, 医学部, 助教 (20740947)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード感覚抑制 / MEG / Aδ線維 / β線維 / 変化関連電位 / SⅠ / SⅡ
研究実績の概要

研究の目的は主に痛覚の皮質内抑制を測定することにあった。今回、痛覚と触覚による感覚抑制を検出する測定実験を行い、目的とする感覚抑制を認める実験結果を得ることができた。
具体的には13人の被験者に対して、痛覚線維であるAδと触覚のβ線維の刺激を、異なった体表部位に0.6秒離して行った。それぞれの刺激に対する反応を脳磁図にて測定し、反応の大きさを比較することで抑制率を測定した。痛覚線維、触覚線維それぞれおいて20-30%程度の抑制を確認した。
本実験での結果は2つの点において意義がある。一つは痛覚と触覚の皮質内での相互作用を示したことである。痛覚と触覚は抹消においてことなる線維によって情報が伝達されることが知られているが、皮質内において統合されることを示している。2つめは体の異なった部位においてそれらの情報はお互いに統合されるということである。痛覚-触覚、体の部位を超えての抑制を示した。これらのことは痛覚・鎮痛メカニズムの解明の一助になると考えている。
この結果は2018年11月には「Nociceptive stimuli suppress reactions of somatosensory stimuli regardless the location.」というタイトルでSociety for Neuroscience 学会にて発表を行い、現在は論文としてまとめ、brain topographyというjounalに投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の目的は痛覚の皮質内抑制を測定することにあった。今回、痛覚と触覚による感覚抑制を検出する測定実験を行い、目的とする感覚抑制を示す実験結果を得ることができた。2018年11月には海外での学会発表を行い公の場にて検討を行った。
論文としてまとめ、現在投稿中である。
上記のことからおおむね順調に進展していると判断している。

今後の研究の推進方策

今後、査読への対応として追加実験を行う可能性があるが、基本的な実験は一通り終えている。今後は主に投稿した論文のアクセプトのために研究を進めていく予定である。
論文が承認されれば、次は類似のパラダイムをより一般的に普及している脳波計で行う測定実験を予定している。

次年度使用額が生じた理由

効率的に実験が行えたため支出が安定した。
次年度も予算通りの執行を目指して実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Nociceptive stimuli suppress reactions of somatosensory stimuli regardless the location.2018

    • 著者名/発表者名
      N. TAKEUCHI, K. INUI, K. KANEMOTO, M. NISHIHARA
    • 学会等名
      Society for Neuroscience
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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