研究課題/領域番号 |
18K15557
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
増井 浩二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20783830)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | CTガイド下穿刺 / 穿刺補助デバイス |
研究実績の概要 |
CT画像をガイドとして穿刺を行えば、体外から見えない病巣を体外から正確に穿刺することが理論的には可能であるが、現時点では穿刺できる範囲に限界がある。また確実に病巣を穿刺可能になるためには修練期間を要し、手技的に難易度の高い場合には熟練医師であっても手技時間が延長し手技中の被曝が増加する。そこで本研究では、空間位置を認識する機能を持った3Dポジションセンサを穿刺針に装着可能な形で作成し、CTガイド下穿刺における最適ルートをナビゲーションする穿刺補助システムを開発することで、上記問題点を改善・軽減させることを目的としている。 その実現に向けて①穿刺位置のセンサデバイス②穿刺経路の選択プログラム③穿刺位置情報・穿刺経路を表示する穿刺情報の可視プログラムの3つのパートに分けて研究を進めており、それぞれ①については当初角速度センサ、地磁気センサ、加速度センサを用いたセンサデバイスを考案していたが、上記システムのみでは位置精度に限界があることが判明し、また無線での情報取得に時間を要するため、精度向上に向けて赤外線センサシステムを用いることを考案し、現在開発中である。②については2次元上での一定の穿刺条件における穿刺経路の提示・選択プログラムの作成に成功した。③についてはCT画像や穿刺位置および穿刺経路を表示する表示系の開発に成功した。 以上について2019/3開催された情報処理学会全国大会にて報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在研究の実現に向けて①穿刺位置のセンサデバイス②穿刺経路の選択プログラム③穿刺位置情報・穿刺経路を表示する穿刺情報の可視プログラムの3つのパートに分けて進めている。 ①については当初角速度センサ、地磁気センサ、加速度センサを用いたセンサデバイスを考案していたが、上記システムのみでは位置精度に限界があることが判明し、また無線での情報取得に時間を要するため、精度向上に向けて赤外線センサシステムを用いることを考案し、現在開発中である。②については2次元上での一定の穿刺条件における穿刺経路の提示・選択プログラムの作成に成功した。③についてはCT画像や穿刺位置および穿刺経路を表示する表示系の開発に成功した。
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今後の研究の推進方策 |
①穿刺位置センサデバイスについては引き続き角速度・地磁気・加速度センサに赤外線センサシステムを加えたデバイスの開発を進める。②穿刺経路選択プログラムについては2次元上ではプログラム作成に至ったので、今後はボリュームレンダリングにより3次元上で同様のことが可能なプログラム作成を目指す。③穿刺位置情報・穿刺経路表示する情報可視プログラムについては表示系の作成には至ったので、今後上記①や②といったデバイスやプログラムの情報を組み込めるように開発を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定であったworkstationや各センサの値段が当初の予定を下回ったため次年度使用額が生じた。 翌年度分として情報収集のための海外・国内旅費およびセンサの追加購入および当初から購入予定物品の拡充に当てる予定とする。
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