本研究では、ウレタンフォーム材質であるハイドロサイトに精製水を吸収させBNCT用の水等価ボーラスを作製する技術を確立した。これによって、水ファントムにおいて深部熱中性子ピークフラックスはボーラスなしの19.5 mmから9.5 mmまでシフトした。ファントム表面のフラックスはボーラスなしで3.04 × 10<SUP>8</SUP> cm-2 s-1であったが、ボーラス設置により1.15 × 10<SUP>9</SUP> cm-2 s-1まで増加した。足底メラノーマ3例の検討では、本ボーラス使用することで腫瘍線量を確保しつつ、照射時間や皮膚線量の低減が可能であった。
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