頭頸部領域は,発声や嚥下といった生命活動の質に重要な役割を果たしており,頭頸部癌の治療方法の選択やその効果は患者のQOLに直結する.近年では,頭頸部癌に対して外科的治療や放射線治療だけでなく,薬物療法を組み合わせた集学的治療が行われ,個別化治療に向けた治療法の開発が進んでいる.テクスチャ解析・Radiomics解析は,画像の空間パターンを数値化し画像分類を行う手法で,近年は機械学習を用いたモデル構築により,臨床応用に向けた研究がすすんでいる.多様化する治療法それぞれに対して画像による非侵襲的な予後予測や治療効果予測方法があれば,適切な治療方針決定と過度な治療の抑制に寄与すると考えられる.
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