医療機関で検査を受ける患者本人が「本人に間違いがないこと」を確認することは簡単なようで難しい.確認する医療従事者側の思い込みや勘違いなど,本当に正しいかどうか不安要素は尽きず,解決策もない.また,海外,特に国民皆保険ではない国々では,他人の保険証を利用したいがためのなりすまし事例も報告されている. そこでCT検査を対象に「検査結果である診療用画像データ」を利用したバイオメトリクス認証技術により,患者本人が「本人に間違いがないこと」を自動的・客観的に確認・照合するシステム開発を試みた.本システムはCT検査時の「患者を間違って検査してしまう」対策の発展に有用である.
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