冠動脈CTAにおいて胸部臓器の被曝線量・分布に造影剤量(造影効果)と撮像プロトコールがどれほど影響を与えるかを調べるために、撮像プロトコールの調整を行った。心臓動態ファントム、血管ファントムを用いて濃度の異なる造影剤を充填し、管電圧や管電流などの撮影パラメータを変化させながら撮影を行った。撮影されたCT画像の画質の視覚的、定量的な解析を行った。ファントムを用いた実験の結果として、管電圧を低くするほどヨード造影剤の造影効果が高くなり、小型ファントムでは画質(signal-noise ratio)が向上した。臨床においては患者の体格によってパラメータを調整していくこととし、症例の蓄積を開始した。 モンテカルロ法による3次元線量シミュレーションソフトウェアも導入しており、初期設定は完了している。今後さらに研究を進めていく予定である。
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