最終年度では、主に学会やセミナーにて研究成果の発表を行った。例えば、2022年2月の日本乳癌画像研究会や3月のBreast Cancer Web Seminarなどにおいて、昨年度の本研究成果である"Visualizing “featureless” regions on mammograms classified as invasive ductal carcinomas by a deep learning algorithm: the promise of AI support in radiology"の発表を行った。結果として、本論文が掲載されたJapanese Journal of Radiology誌において、JJR優秀論文賞に選出された。 本研究期間全体を通じては、上述の論文を作成できたことが最大の成果と言える。これはAIによってマンモグラフィから乳がんの病理分類を試みた研究である。科研費の課題である「深層学習における放射線画像を使用した学習済みFine Tuningモデルの作製」を背景に、大量のマンモグラフィデータを用いて作成されたものであり、本科研費の成果と言える。また、AIの判断根拠を可視化することで、AIを説明しようとした研究でもあり、その点ではAIと放射線科医の架け橋となりうるような研究である。また、このモデルはGitHub上でオープンソース(https://github.com/ pathology-mammography)で公開しており、この先の研究のベースとなりえる。
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