研究課題
腎腫瘍に対し適切に腎生検や手術の適応を判断する上で、より精度よく、普遍的に実施できる術前検査法の開発が望まれる。人間の脳を模倣したDeep learning(深層学習)という情報処理技術により、画像に含まれる特徴や違いをコンピュータ自身が発見・分類することが可能となった。画像診断分野におけるこ の深層学習の活用は注目されているトピックである。本研究では、Deep learningを用いて、腎腫瘍のCT 画像に対する診断支援システムの開発 および後向き観察研究により仮説検証を行い、専門家の知識・経験を代替する人工知能技術の開発および有用性を評価する。過去の腎腫瘍症例データ ベースのう ち、造影 CTにて指摘可能な腎病変を有し、かつ、病理組織学的診断の得られている症例をまず登録した。Deep learningには、画像と結果が一緒に なった画像 のデータセットが必要で、これら画像データを集める必要がある。学習用データを用いた機械学習として今回、深層学習のうち畳み込み ニューラルネット(以下、CNN)という手法を用いたが、機械学習専用に作成されたマザーボードやGPUなどを内蔵した専用タワーデスクトップ型コンピュータを科研費により購入し、 CNNによるDeep learningソフトウェア環境の構築を行った。構築したニューラルネットワークに対する、学習データのトレーニングおよび、テストデータに対する結果を取得し、データを収集した。得られたデータに対する解析方法を検討し、結果に対する検討・解釈を行った。また、当該手法、結果については論文発表を行った。加えて、当該手法に関連した画像診断関連のディープラーニング技術を含め、国際学会での発表を行った。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Japanese Journal of Radiology
巻: - ページ: -
American Journal of Roentgenology
巻: 214 ページ: 605~612
10.2214/AJR.19.22074