研究課題
若手研究
ファントム実験を用いて抗がん剤を指摘するためのchemoCESTイメージングの最適な撮像条件を検討し、使用する飽和パルスの強度と長さの最適化を行った。また、ジェムザールの抗がん剤を用いて、濃度ごとのCEST効果を確認した。その他のアミン基(-NH2)やヒドロキシル基(-OH)を持つ抗癌剤でも同様にCEST効果が確認された。3Tの臨床MRI装置を用いて、抗がん剤を同定することが可能であることを明らかにした。
放射線医学
抗がん剤の適切な投与法の確立にはその生体内での分布の評価が求められるが、その投与された薬剤を同定することは困難である。今回の研究により臨床に使用される3T MRI機器を用いて、抗がん剤を同定することの可能性が示唆された。本撮像法の確立は、低侵襲かつ安価に抗癌剤の体内分布を繰り返し評価できる点で、臨床的に有用であると考えられる。