【最終年度に実施した研究の成果】本年度は,MRI用シミュレーションコードMRXCAT(チューリッヒ工科大学)を利用し,XCATファントムに基づいたMRデータの生成が可能となった。
【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】心筋血流の正常症例および異常症例の画像データを解析することで,人体の形状を模擬したデジタルファントムの動きを設計値に反映させた。それにより,心疾患に対応したデジタルファントムモデルを構築することができた。次に,デジタルファントムに基づいた仮想的な画像化環境を整えることができた。具体的には,核医学イメージング用モンテカルロシミュレーションコードSIMIND,GATEによるSPECT・PETの仮想的なイメージング,MRI用シミュレーションコードMRXCATによりMRデータの生成が可能となった。さらに,画像再構成コードである,Customizable and Advanced Software for Tomographic Reconstruction(CASToR)やPyTomographyを活用することでSPECT・PETデータの断層像を再構成することが可能となった。モンテカルロシミュレーションコードによるデジタルファントムのイメージング,画像再構成,そして画像解析をシームレスに実施できる環境を整えることで,今後のシミュレーション研究におけるプラットフォームとして利用可能な状態である。
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