がん細胞の有する放射線抵抗性のメカニズムを明らかにすることは、放射線治療を改善する上で重要である。本研究では、放射線によって誘導される細胞周期チェックポイントとオートファジーの間に相互作用が存在するのか、またそれらがどの様に放射線抵抗性に関与するかを評価した。その結果、(1)G2期チェックポイントとオートファジーが同時に誘導されること、(2)オートファジー依存的に放射線照射後の細胞内ATP濃度が増加すること、(3)両機構にはクロストークが存在し、G2期チェックポイントによる放射線抵抗性の少なくとも一部にオートファジーが関与することが明らかとなった。
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