ALLの化学療法において初期治療の反応性をMRDとしてその後の治療に反映させることが国際的なコンセンサスとなっている。しかし、現方法ではMRDの評価が不能な症例が10-20%の割合で存在するため、MRD解析における新たな検査方法の確立が望まれていた。われわれの方法は白血病細胞に特異的なゲノムの異常メチル化が認められる点に注目し、MRDの指標としての可能性について700例を越えるALL症例のメチル化データベースを活用して検討し、その可能性を見出したが臨床検体におけるprimer設計に難渋し応用が困難であった。しかし、MRD解析の方法に関して現行法だけではない可能性を見出したと考える。
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