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2019 年度 実績報告書

CCL2を抑制する間葉系幹細胞を用いた新生児慢性肺疾患に対する新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K15667
研究機関名古屋大学

研究代表者

鈴木 俊彦  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60711083)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード再生医療 / 新生児慢性肺疾患 / 間葉系幹細胞 / 7ND / CCL2
研究実績の概要

平成30年度の研究報告において、CLDモデルラットに対する7ND-MSC投与が、対照MSCと比較して、肺胞発達遅延や二次性肺高血圧症に対し高い治療効果を有することを確認した。今回さらに、7ND-MSC投与後の肺胞洗浄液(BALF)及び血液を用いた細胞学的評価や免疫組織学的染色を用いた肺血管リモデリング評価について検討を行った。
肺胞洗浄液(BALF)を用いた細胞学的評価では、BALF中の総細胞数及びマクロファージ数について、7ND群で有意な減少を認め、7ND-MSCの炎症軽減効果を確認した。さらに肺組織におけるマクロファージに関して、7ND群では肺組織中の総マクロファージ数及びM1マクロファージ数が有意に減少し、M2マクロファージ数が有意に増加していた。本研究から、7ND-MSCは肺組織内の炎症を引き起こすM1マクロファージを抑制し、さらにM1(炎症性)からM2(抗炎症性)へマクロファージの極性を変化させることで、炎症を抑制している可能性が示唆された。さらに血液を用いた細胞学的評価では、7ND群では総細胞数、特にリンパ球数が、対照MSCと比較して減少していた。このことは、7ND-MSCがマクロファージ以外の免疫細胞にも何らかの影響を与え、全身性の非特異的炎症を改善させる可能性が考えられた。次に肺血管リモデリング評価として、α-SMA抗体を用いた肺血管内壁厚(MWT)の測定と、核増殖マーカーであるKi-67抗体を用いたKi-67陽性血管率の評価を行った。その結果、7ND群では肺血管壁肥厚の改善や血管平滑筋細胞の増殖血管減少など、血管リモデリングに対する高い抑制効果を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Mesenchymalstem/stromalcellsstablytransducedwithaninhibitorofCCchemokineligand2amelioratebronchopulmonarydysplasiaandpulmonaryhypertension2020

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Suzuki, YoshiakiSato, Hidenori Yamamoto, Taichi Kato, Yuma Kitase, Kazuto Ueda, Haruka Mimatsu, Yuichiro Sugiyama, Atsuto Onoda, Shigeki Saito, Yoshiyuki Takahashi, Takayuki Nakayama, Masahiro Hayakawa
    • 雑誌名

      Cytotherapy

      巻: 22 ページ: 180-192

    • DOI

      10.1016/j.jcyt.2020.01.009

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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