7ND-MSCは、マクロファージの遊走及び活性化を強く促すケモカインCCL2を阻害する、ヒトCCL2欠失変異体(7ND)を遺伝子導入した間葉系幹細胞(MSC)である。本研究では、新生児慢性肺疾患(CLD)モデルラットに対し7ND-MSC、対照MSCまたは酢酸リンゲル液を投与し、治療評価を行った。7ND-MSC投与群では、対照MSC投与群と比較して肺胞形成障害や二次性肺高血圧症に対する強い改善効果を認めた。その機序として、7ND-MSCがMSC単独と比べて、肺組織における肺胞マクロファージやIL-6及びCCL2のmRNA発現量が抑制されており、7NDによる炎症抑制作用の増強が考えられた。
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