研究課題
若手研究
未診断の重症プロテインC (PC)欠乏症を見つけるため, 重症心身障碍児(者)や小児期に血栓症を発症した患児(者)67例を対象に臨床情報および凝固能を解析した。PC欠乏症が疑われた7例は全例で遺伝子変異を認めなかった。重症心身障碍児(者)46例を対象にPC活性および深部静脈血栓症と関連する因子を明らかにするため検討した。PC活性低下とバルプロ酸の内服に有意な相関が認められた。またDVTと抗てんかん薬の種類数の間に有意な相関が認められた。
小児神経
栄養管理や人工呼吸管理などの継続的な医療を要する重症心身障碍児(者)が国内に約38,000人おり, 一般の疫学調査に比し高率に深部静脈血栓症を合併していることが報告されている。本研究で抗てんかん薬と深部静脈血栓症の関係が明らかとなり, これらの患者の深部静脈血栓症の発症予防につながる基礎データとなりうる。