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2020 年度 実施状況報告書

定量的評価を用いた、早産児の縦断的な脳成熟パターンの同定

研究課題

研究課題/領域番号 18K15677
研究機関九州大学

研究代表者

園田 有里  九州大学, 環境発達医学研究センター, 特任助教 (10813909)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード早産児 / MRI定量解析 / NIRS
研究実績の概要

本研究の目的は、脳の機能的結合と脳体積のデータを統合させて脳の定量的評価を行い、早産児一人一人について、精度の高い脳成熟パターンを明らかにすることである。本研究では、早産児について26週から縦断的に早産児の脳の機能的結合を近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)で計測を行い、かつNICU退院前に撮影したMRI画像を用いて脳体積解析を行う。それにより得られる脳成熟パターンに対して、ステロイドなど新生児の集中治療が与える影響を明らかにすれば、脳保護指向型の治療を開発することができる。さらに、退院後の発達障害の発症を予測する脳成熟パターンを明らかにすれば、リスクの高い早産児に対して早期発見・早期介入が可能になり、障害の予後を改善させることが期待できる。
令和2年度は、早産児43名について、MRIの3次元T1強調画像を用いて脳体積解析を行った。NIRSの予備的な解析も行った。早産児の対象症例については、脳損傷の少ない治療法(脳保護指向型治療)の開発を目指すために、NICU入院中における臨床プロフィールについて予備的な解析を行った。また、NICU退院後の発達検査の結果のデータ収集を開始している。これにより新生児期の脳成熟パターンが、その後の発達障害の発症とどのように関連するかを前方視的に解析し、発達障害の早期発見の指標となりうるか検証することが期待できると考えられた。
早産児のデータと比較する目的の正期産児についても同様の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

NIRSの解析に時間を要している。

今後の研究の推進方策

参加者の募集と臨床プロフィールの収集を継続する。
ある程度の人数の検査とデータ収集が終了した時点で、解析をすすめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染による研究活動の縮小や学会中止に伴い、人件費、謝礼や旅費が想定よりも生じなかった。次年度は機器の整備と学会発表、論文投稿に使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] De novo ATP1A3 variants cause polymicrogyria2021

    • 著者名/発表者名
      Miyatake Satoko、Kato Mitsuhiro、Kumamoto Takuma、Hirose Tomonori、Koshimizu Eriko、Matsui Takaaki、Takeuchi Hideyuki、Doi Hiroshi、Hamada Keisuke、Nakashima Mitsuko、Sasaki Kazunori、Yamashita Akio、Takata Atsushi、Sonoda Yuri、 Ohga Shouichi、Matsumoto Naomichi et al.
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 7 ページ: 2368~2368

    • DOI

      10.1126/sciadv.abd2368

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Possible association between early formula and reduced risk of cow’s milk allergy: The Japan Environment and Children’s Study2020

    • 著者名/発表者名
      Tezuka Junichiro、Sanefuji Masafumi、Ninomiya Takahito、Kawahara Takahiro、Matsuzaki Hiroshi、Sonoda Yuri、Ogawa Masanobu、Shimono Masayuki、Suga Reiko、Honjo Satoshi、Kusuhara Koichi、Ohga Shouichi、The Japan Environment, Children’s Study (JECS) Group
    • 雑誌名

      Clinical & Experimental Allergy

      巻: 51 ページ: 99~107

    • DOI

      10.1111/cea.13761

    • 査読あり
  • [学会発表] インターフェロンα脳室内投与により良好な長期経過を示した亜急性硬化性全脳炎の男児例2021

    • 著者名/発表者名
      園田有里、園田素史、實藤雅文、一宮優子、鳥尾倫子、石崎義人、米元耕輔, 平良遼志、藤井史彦、金政光、奥園清香、本村良知、酒井康成、大賀 正一
    • 学会等名
      日本小児神経学会
  • [学会発表] 当院小児神経外来における小児欠神てんかんの検討2020

    • 著者名/発表者名
      園田有里,實藤雅文,一宮優子、鳥尾倫子,米元耕輔,平良遼志,酒井康成,大賀正一
    • 学会等名
      日本小児神経学会

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公開日: 2021-12-27  

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