ASPM欠損によって細胞死が誘導される原因を明らかにすることを目的とし、本研究ではFucci (Fluorescent ubiquitination cell cycle indicator) 標識遺伝子を、中枢神経系神経幹細胞でAspm (マウスオルソログ)遺伝子を破壊したノックアウトマウスを作製した。細胞動態解析の結果、Aspm cKO神経幹細胞において細胞死の発生が細胞分裂頻度に相関し、特異な細胞分裂形態が多く観察されたが、細胞周期時間に有意差はなかった。このことから、ASPM欠損による細胞死の増加は、細胞増殖や細胞周期制御ではなく細胞分裂時形態の制御因子の異常による可能性が示唆された。
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