研究課題
本研究は、新生児マススクリーニング先天代謝異常等検査の濾紙血でのT3, T4, reverse T3(rT3)などの各種甲状腺ホルモンを測定することにより、遺伝性甲状腺疾患の一つであるMCT8異常症を早期診断するための検査法を開発するものである。結果的にMCT8異常症の早期診断法の開発に成功し、すでに特許申請に向けて準備を開始している。特許申請に障害が生じる可能性が否定できないため、詳細については公表を差し控える。本研究は、本邦の検査体制を生かした独創的な研究で、早期診断に有用と思われるバイオマーカーを発見した。弁理士により方法の特許に値する新規性・進歩性があると判断され、特許申請に向けて準備を開始しており、臨床現場における診断・治療を一変させる可能性を秘めている。
2: おおむね順調に進展している
早期診断法の開発に成功し、特許申請に向けて準備を開始している。遺伝子治療の開発に必要な試薬(ウェスタンブロット用抗体)もウサギに抗原を接種し、必要な抗体の精製を進めている。抗体が生成でき次第、ウェスタンブロットなどによるモデル動物の解析を開始することができる。
早期診断法については、対象患者を増やしてより臨床に近いコホートでも今回、開発した方法の有効性を確認できるかを調べていく。また、遺伝子治療については解析を開始する端緒を開くことができたため、抗体の特異性を含めてAAV9による正常なMCT8遺伝子導入の治療効果を検証する。
コロナウィルスの影響で、実験ができない期間があり、実験助手の人件費が減少したため。
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