MCT8異常症は、甲状腺ホルモンの細胞膜輸送蛋白であるMCT8に異常を来し、発語も独歩も獲得できない最重度の脳障害を呈する。早期診断法、治療法は確立されていなかった。本研究の結果、MCT8異常症患児は正常新生児より、重なりを持たずにrT3は低値、rT3/T3比は高値だった。また、MCT8異常症の頭部MRIでは前頭葉での髄鞘化不全が起こっていることを見出した。これらの結果を各種論文、学会発表を行い研究成果の発信に努めた。これらの研究を行うにあたり、シカゴ大学、マイアミ大学(米国)、アムステルダム大学(オランダ)との国際共同研究を行っている。
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