研究課題
若手研究
PFAPA患児の扁桃における自然免疫関連遺伝子の発現に関してトランスクリプトーム解析を行った。クラスター解析から、本疾患は2つのサブタイプに分かれ、endotypeを持つことが示された。また、上流因子解析から、IFN-γ刺激、1,25-(OH)2ビタミンD減少が、自然免疫関連遺伝子を誘導する免疫経路であることが推測された。endotype間では、臨床症状も有意に異なっており、本疾患はphenotypeを持つことも示唆された。
耳鼻咽喉科
PFAPAは、多くの症例が扁桃炎を随伴し、扁桃摘出術によって症状が改善することから、扁桃組織が病態形成に深く関連していると考えられる。しかし、本疾患に関する既報は、血液を解析したものが多く、扁桃組織を解析した報告は少ない。また、自然免疫が発熱に関与していることが推測されているが、その詳細は分かっていない。本研究は、PFAPAの扁桃組織における自然免疫関連遺伝子の発現変化と、発熱を惹起する分子経路を解析した研究であり、これまでに報告されていない内容である。