炎症性腸疾患(inflammatory bowel diseases:IBD)の患者数は年々増え厚生労働省難治性疾患の中で患者数が最も多い。特に近年問題になっているのが、6歳未満で発症する重篤な炎症性腸疾患(VEO-IBD)である。複雑な病態を解明し、診断や新たな治療薬の開発を可能にする基礎研究の大きな進展が強く望まれている。in vitroで腸の発生が再現でき生体の小腸がもつ複雑な機能を合わせもったミニ腸モデルを開発し、発生の理解とともに行う疾患研究と、さらにVEO-IBDの診断・治療開発へと展開できる研究を今行う必要がある。本研究の成果は、成育期難治性腸疾患研究の発展に貢献する成果である。
|