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2018 年度 実施状況報告書

小児重症筋無力症の免疫学的病態の解明~新規免疫抑制療法の開発に向けて~

研究課題

研究課題/領域番号 18K15703
研究機関信州大学

研究代表者

本林 光雄  信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (90747940)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード重症筋無力症 / 小児 / B細胞活性化因子 / APRIL
研究実績の概要

重症筋無力症(MG)は、T細胞・B細胞の両者が関与する自己免疫疾患である。成人MGと小児MGには臨床上多くの差異があり、病態が異なると考えられているが詳細は不明である。申請者らのグループは、小児眼筋型MGの病態にB細胞活性化因子(BAFF)が関与していることを報告した。BAFFはB細胞のアポトーシスに抑制的に作用する分子で、様々な自己免疫疾患の病態に関与しているだけでなく、分子標的療法のターゲットとしても注目されている。小児MG症例を多数例集積し、免疫学的発症機構および増悪機構を解明することで、より有効で合併症の少ない治療の開発につなげることを目的として、申請者は以下の研究を立案した。(1) 全身型や難治例を含めた小児MG症例において、免疫学的背景を多数例で解析する。特に、BAFFなどB細胞に関わる異常の有無を明らかにする。T細胞を抑制するタクロリムスに不応な症例ではB細胞の異常が主因であるという仮説を立て、その正誤を明らかにする。(2) 上項をもとに小児MGの免疫学的病態を明らかとし、より有効で合併症の少ない免疫抑制療法の標的となり得る分子を明らかとする。
平成30年度は本研究遂行のために小児MG患者の登録を進め、現在計27名の患者を登録し、臨床情報(神経学的所見と眼科的所見、血液検査結果、画像検査結果)の収集・解析および検体保存(血清保存、末梢血単核球の保存)を行っている。全身型の患者も7名含まれている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成30年度は症例の登録が少なかったことがやや遅れている主因である。本症は感染症などの流行に伴って発症率が変動することが影響している可能性がある。また、症例登録が少なめであったため、実験試薬の購入を延期したこともやや遅れている要因である。集積した症例の偏り(眼筋型、全身型、タクロリムス不応型など)に応じて、購入する試薬の種類を調整するためである。

今後の研究の推進方策

今後は各研究協力施設への呼びかけ強化を含め、症例登録を進めたい。集積された症例については、B細胞活性化因子/a proliferation-inducing ligand抗原系を主体に解析を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

(次年度使用額が生じた理由)
新規の症例登録が少なめであったため、実験試薬の購入を延期したことが主因である。集積した症例の偏り(眼筋型、全身型、タクロリムス不応型など)に応じて、購入する試薬の種類を調整するためである。
(使用計画)
次年度使用額は平成31年度請求額と合わせて、集積した症例の偏りに応じて実験試薬を購入し、実験の実施に使用するとともに、得られた成果の学会発表、論文発表に使用する計画である。

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公開日: 2019-12-27  

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