本研究においては、炎症メディエーターであるプロスタグランジンD2(PGD2)と、自閉症者のミクログリアで強く発現している造血器型プロスタグランジンD合成酵素(HPGDS)に注目して、ニューロンのシナプス形成とその刈込へのHPGDS-PGD2経路の関与を検討した。ヒトiPS細胞にHPGDSを強制発現させたところ、分化スピードの変化がみられた。また、マウスの実験では、PGD2がニューロンのシナプス形態や成熟に影響することが示された。HPGDS-PGD2のミクログリアへの影響については、後継課題の基盤研究Cでも継続して検討を行う。
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