胎便性腹膜炎は、胎生期の腸管穿孔により、無菌性の胎便が腹腔内に漏出して生じる化学性腹膜炎と定義される。本研究では、Cecal Slurry法による敗血症モデルマウス作成技術を応用して、ヒト胎便懸濁液(Meconium slurry, MS)の腹腔内投与による胎便性腹膜炎モデルマウス作成を試みた。 MSは、肛囲刺激により排泄させた新鮮胎便をPBSに懸濁して作成した。次いで、4日齢マウスへMSを200μL腹腔内投与し、24時間後の体重増加率、7日間生存率をPBS投与群(Veh群)と比較した。MS群では、Veh群と比較して、体重増加率の減退、死亡率の増加を認め、胎便性腹膜炎の病態を模倣すると考えた。
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