小児特発性ネフローゼ症候群(INS)は、最も発症頻度の高い小児慢性腎疾患であり、我が国で年間1000人程度が新規に発症するとされている。小児INSの80~90%はステロイド投与により寛解を得られるステロイド感受性ネフローゼ症候群(SSNS)であり、その約30%をしめる重症例では、頻回の再発のコントロールが難しく治療に難渋する。そのため、病態解明とそれに基づいた根本療法の開発が急務である。本研究では、SSNSに関連する分子が明らかとなり、その病態解明が進んだことで、根本療法の開発に近づいたといえる。
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