低ホスファターゼ症は、ALPL遺伝子の変異により重度の骨形成不全を示す難治性骨疾患である。本研究では、低ホスファターゼ症モデルマウス(Alpl-/-マウス)を用いて、分化・増殖能・遊走能が極めて高い、超高純度間葉系幹細胞(MSC)を用いた細胞移植治療の基盤技術開発を行った。 放射線照射後のAlpl-/-マウスに、同種同系マウスの骨髄細胞とヒト超高純度MSCを移植した。2か月後に、マウス大腿骨の凍結薄切切片を作製し、骨を作り出す骨芽細胞の指標であるアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を調べた。移植群でのみ、ヒト超高純度MSC由来のALP活性が検出された。また、生存率も大幅に向上した。
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