本研究では研究代表者の所属する研究チームが同定してきたユビキチンリガーゼ足場タンパク質CUL3の制御剤による新しい血管新生阻害剤を開発する事を目的とした。CUL3は、血管新生誘導刺激により、CBF1をポリユビキチン化し分解に導き、血管新生を促進する。従って、CBF1に結合する制御剤は血管新生阻害活性を有すると考えた。そこで、愛媛大学プロテオサイエンスセンター小川敦司らと共同で、CBF1に結合する1本鎖DNAアプタマーをSELEX法により開発した。そのうち、Apt-3と命名したDNAアプタマーが細胞レベルにおいて、Hey2の発現を上昇させ血管新生を阻害する活性を有する事を見出した。
|