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2020 年度 実施状況報告書

脳腸相関におけるプロスタグランジンI2の役割解明と新規IBS治療薬への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 18K15739
研究機関旭川医科大学

研究代表者

粂井 志麻  旭川医科大学, 大学病院, 医員 (00548969)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード過敏性腸症候群 / CRF / 1-MNA
研究実績の概要

これまでに早期母仔分離(MS)によるIBSモデルは、鬱様行動と内臓知覚過敏を呈すること、これがPGI2受容体(IP)作動薬によりいずれも消失することを明らかにしてきた。さらにそのメカニズムとして1-methylnicotinamide(MNA)が関与している可能性を見出した。当初は、IP作動薬による抗炎症作用がIBS様症状の改善に寄与していると仮説を立てていたが、血清・腸管の炎症性サイトカインの変化はいずれの群でも認めなかった。
そこで、2020年度は、corticotrophin releasing factor (CRF)に着目し、以下の結果を得られた。(1) MSモデルでは血清CRFが上昇するが、IP作動薬投与により低下すること、(2) 健常ラットへのMNA投与により、血清CRFが上昇すること、(3) 対照群、MS群、IP作動薬投与のMS群ではいずれも糞便中の腸内細菌叢が変化していること、(4) IP作動薬投与MS群の糞便をMS群に移植すると内臓知覚過敏・鬱様行動が改善すること、(5)IP作動薬投与MS群の糞便をMS群に移植すると血清CRFが低下すること、の5つを明らかにした。
これまでの文献などを参考に結果をまとめると、MSによるストレスは、IP作動薬投与により、腸内細菌の変化の是正→血清1-MNA濃度の上昇の抑制→血清CRFの上昇の抑制を経て、鬱様行動と内臓知覚過敏の消失にいたった可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19の感染拡大防止のため、研究活動が規制されたため。

今後の研究の推進方策

現時点で得られた成果を論文発表する。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の感染拡大防止のため研究活動が遅れたため。

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公開日: 2023-12-25  

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