研究課題
年齢、性別をマッチさせた大腸癌症例(CRC)206例と健常者(HC)209例から採取された尿検体を、①マイクロアレイコホート(CRC:3例 vs. HC:6例)、②トレーニングコホート(CRC:140例 vs.HC:140例)、③バリデーションコホート(CRC:63例 vs. HC:63例)に分けて解析を行った。miRNAマイクロアレイ解析により11種類のmiRNAの尿中での発現がCRCとHCにて異なっていた。トレーニングコホートにおける多変量解析により、miR-XとmiR-Yが独立した有意な大腸癌診断バイオマーカーの候補と考えられた。miR-XとmiR-Yより作成した診断パネルはROC曲線におけるAUC = 0.739と良好な結果であった。今後、独立したバリデーションコホートで検証予定である。
2: おおむね順調に進展している
研究の進捗は順調である。
280例のトレーニングコホートを用いた解析により、尿中の2種類のmiRNAの組み合わせにより大腸癌が診断可能であることを見出した。今後は、本診断バイオマーカーパネルの精度を、独立した126例のバリデーションコホートを用いて検証する予定である。
当初は、今年度に全コホートの尿中miRNAを一気に抽出する予定であったが、今年度内はトレーニングセット症例からのmiRNA採取にとどめまずはトレーニングセット内の解析を優先したため予算が次年度へ繰り越しとなった。次年度への繰り越し予算は、バリデーションコホート症例からの尿miRNAの抽出・発現解析に使用予定である。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Transl Oncol.
巻: Mar;12(3): ページ: 539-544
10.1016/j.tranon.2018.12.006. Epub 2019 Jan 3.