研究実績の概要 |
本研究の目的であるESD教育における客観的な評価に基づく層別化された教育プログラムの構築の基盤整備および,実臨床でESDを行うために必要とされる客観的閾値の提唱を目指し,TEST scoreとex vivo ESD手技成績の相関関係の評価,ならびに,ex vivo ESD評価項目とTEST scoreのラーニングカーブの相関関係の評価を行った. 実臨床ESD施行経験のないESD手技習得希望のある医師を対象に,3カ月ごとにTEST(新規内視鏡手技技能評価システム)による評価とex-vivo ESDによる評価 (切除時間〈周囲切開時間+粘膜下層剥離時間〉,穿孔率,一括切除率,30分以内の自己完遂率)を継続的に施行した.現時点での本試験の参加完了医師はは7名で,研究実施開始から参加希望医師に対しTESTによる評価,並びに,ex vivo ESDによる評価を施行した.ex-vivoESD成功を・30分以内( 20mmの模擬病変)・R0・穿孔なしと定義して,初回TEST scoreとex-vivo ESD成功率(計8回)間でほぼ相関がないことが確認された.計8回のex-vivo ESD成功率が50%以上の医師をearly learner群, 50%未満のの医師をslow learner群と定義し,二群間でTEST score・穿孔率等の比較を行った, 加えて,ESDの治療手技の簡略化(ESD時のtraction deviceの使用)が,トレーニングに与える影響についても検討を行った.
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