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2023 年度 研究成果報告書

非アルコール性脂肪肝におけるオートファジー障害機序の解明-カルシウム動態の関与-

研究課題

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研究課題/領域番号 18K15766
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関産業医科大学

研究代表者

宮川 恒一郎  産業医科大学, 医学部, 助教 (20566434)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード脂肪性肝疾患 / オートファジー
研究成果の概要

非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD) の肝においてはオートファジーが抑制されており、病態進展に寄与すると考えられている。遊離脂肪酸が肝細胞におけるオートファジーに及ぼす影響を解析したところ、不飽和脂肪酸と異なり、飽和脂肪酸はオートファゴソームとライソゾームの融合を抑制し、この障害は小胞体ストレスと相関してしていることを見出した。また、小胞体内のカルシウム濃度の低下が主な要因となっており、カルシウム輸送蛋白であるSERCAが関与していることを見出した。そこで、飽和脂肪酸によるオートファジー障害の改善をSERCA活性化薬に期待したが、残念ながらその効果は認めなかった。

自由記述の分野

脂肪性肝疾患 オートファジー

研究成果の学術的意義や社会的意義

「遊離脂肪酸とオートファジー」の研究は肝領域のみならず様々な領域でなされているが、現在のところ、オートファジーを促進する化合物はあるものの、超選択的に促進する化合物はなく、ヒトの疾患でオートファジーをターゲットにした治療は限られている。本研究によりオートファジーの障害機序を明らかにすることで「オートファジーの誘導」ではなく、「障害されたオートファジー機能の回復」という新たな治療戦略の基盤作りが可能となることを期待している。現在食事療法や運動療法が主体であるNASHにおいても、本研究によってオートファジーのメカニズムがさらに理解されれば、NASH治療の一助になると考える。

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公開日: 2025-01-30  

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