非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は国内に1000万人、その内、肝硬変や肝癌へと進行する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は200万人いると推定されている。NASHの肝線維化は、インスリン抵抗性や酸化ストレスなどの様々な因子が肝臓に作用することで進展していくと考えられている。本研究の目的は、NASHにおけるWnt/β-cateninシグナルを介した肝線維化機序の解明とWnt/β-catenin阻害剤であるPRI-724の抗線維化作用の解析であった。PRI-724はNASH肝線維化モデルにおいても抗線維化作用を認めた。また、肝細胞のCBPシグナルと肝線維化についても新たな知見を得た。
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