研究課題/領域番号 |
18K15805
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕樹 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50644556)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 慢性偽性腸閉塞 / 過敏性腸症候群 / Achalasia / 高解像度食道内圧計 / アウエルバッハ神経叢 |
研究実績の概要 |
慢性偽性腸閉塞症(CIPO)は難治性の消化管運動異常症である。希少疾患であり、また、病態研究に必要な組織学的評価を行うことができる症例が限られることから、消化管運動生理についての研究・理解が必要不可欠である。高解像度食道内圧計(HRM)による食道運動機能の評価をCIPO患者で行い、病理組織像や症状との関連を探索した。重篤な症状をもつ症例は食道運動異常の合併を認め、これら症例はCIPO発症のきっかけを有し急性に症状を発症していた。以上からCIPOは様々な病態を含む症候群である可能性、さらにHRMは病態診断に有用である可能性が示唆された(Dig Dis Sci 2020)。また、カプセル内視鏡を用いて小腸運動に影響を与える因子を探索したが、疾患特異的な変化に加え、個体内・個体間の影響を強くうけると考えられた(Ann Transl Med. 2020)。現在はシネMRIによる客観的なCIPO診断法の開発を目指し研究を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大の影響もあり臨床研究の患者リクルートが遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きシネMRIの評価方法の確立を目指す。COVID-19の感染拡大の影響もあり患者リクルートが難しいということもあり、これまで集めた症例で解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
慢性偽性腸閉塞症患者・健常者のシネMRI撮影、ならびにコンピュータ解析を行い客観的な診断法を探索している。このために必要な物品の購入など行う予定である。
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