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2020 年度 研究成果報告書

肝細胞癌悪性性質獲得に寄与するBMP9分子機構の解明と新規治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 18K15807
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

丹尾 幸樹  金沢大学, 附属病院, 助教 (80807397)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード肝細胞癌 / がん幹細胞 / BMP9 / ID1 / BMP受容体阻害剤
研究成果の概要

本研究で我々は、肝細胞癌患者血清中のBMP9値が患者予後に関連する血清バイオマーカーである事を明らかにした。肝がん細胞株を用いた実験により、BMP9はその標的遺伝子であるID1とともに、Wnt/βカテニンシグナルの活性化を介して、EpCAM陽性肝がん幹細胞を活性化する事が明らかとなった。さらに、肝がん細胞株ならびに肝がん移植マウスモデルを用いBMP受容体阻害剤の有用性を検討した結果、BMP9-ID1シグナルを阻害する事で、BMP9による誘導されるEpCAM陽性肝がん幹細胞の活性化が抑制され、細胞増殖や浸潤・遊走といった肝がん悪性形質が有意に抑制される事が明らかとなった。

自由記述の分野

肝細胞癌

研究成果の学術的意義や社会的意義

再発や転移、薬物療法抵抗性の源と考えられているがん幹細胞は、進行肝細胞癌において重要な治療標的と考えられている。今回我々は、BMP9シグナル(細胞情報伝達)による肝がん幹細胞活性化のメカニズムを解明し、BMP9シグナルを阻害するBMP受容体阻害剤が肝細胞癌における有望な治療法となる可能性を示した。今後、高悪性度(腫瘍が大きくなる速度が速い、腫瘍マーカーが高値)や難治性(薬物療法が効きにくい)の進行肝細胞癌に対する臨床応用が期待される。本研究結果は、国内および海外の学術集会での報告と英文誌掲載により広く社会・国民に発信した。

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公開日: 2022-01-27  

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