研究課題
若手研究
本研究では炎症の中心的役割を果たすタンパク質複合体であるインフラマソームと、その重要な構成タンパクであるapoptosis-associated speck-like protein containing a CARD(ASC)に着目した。そのほかのインフラマソーム構成タンパクと比較して、ASCは膵臓の非癌部より癌部に多く発現していた。複数の膵癌細胞株において膵管上皮細胞株と比較してASCが発現しており、膵癌細胞株のASCを減少させると、癌細胞の細胞増殖が抑制された。
膵臓病
膵癌に対する分子標的治療が開発されているが、その治療効果は十分ではなく、新しい治療ターゲットの確立が必要である。本研究により、ASCが膵癌の増殖に寄与していることが明らかになった。膵癌においてASCを標的とした新しい治療法の確立につながると考えられた。