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2018 年度 実施状況報告書

自走式カプセル内視鏡による全消化管内視鏡観察への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 18K15829
研究機関大阪医科大学

研究代表者

太田 和寛  大阪医科大学, 医学部, 助教 (50802526)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードカプセル内視鏡
研究実績の概要

カプセル内視鏡の登場により消化管の低侵襲な観察が可能となり、種々の疾患の病態解明の糸口となっている。しかしながら、従来のカプセル内視鏡は、腸管の蠕動運動で受動的に推進するため、病変部をリアルタイムに任意の方向から観察することができない。この欠点を克服するため、当科では株式会社ミューと共同で、磁場を利用して駆動制御する自走式カプセル内視鏡の開発に取り組んでいる。この方式でのカプセル内視鏡の開発研究は、報告がある限りでは現在は当施設のみである。今までは、既存の大腸用カプセル内視鏡であるPillCamCOLON2を用いてSPCEを作成し、人体での自走実験を行っていたが、カプセルが大きいことや磁場に対する脆弱性などの欠点が明らかとなった。
IntroMedic社製SPCE専用のカプセル内視鏡を開発し、その臨床応用に向けて、自走式カプセル内視鏡で全消化管の観察を行い、その有用性と安全性について検証することを最終目的としている。今回は、その第一段階として胃の観察能、第二段階として胃と小腸の観察能、最終段階として全消化管を対象に試験を行う。

自走式カプセル内視鏡が臨床的に実用化できれば、胃の観察が可能となることで一回の検査で全消化管の観察ができる可能性がある。内視鏡機器と治療が進歩しているにも関わらず、がん死亡数において、胃癌、大腸癌が上位に位置しており、従来の内視鏡に対して受容性が低いことが問題と考えられる。自走式カプセル内視鏡により全消化管のスクリーニングが可能となれば、これらの癌の早期発見に寄与でき、医学的に非常に有用であると考えられる。
今回の研究では、自走式カプセル内視鏡での全消化管観察において、自走式カプセル内視鏡検査の安全性と有用性について検証することとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

PillCamCOLON2を用いたSPCEは強い磁場に対する脆弱性が明らかになり、異なるカプセル内視鏡を用いての研究を行う必要が出てきたため、その安全性の確認などで、予定外の時間を要している。

今後の研究の推進方策

IntroMedic社製SPCE専用のカプセル内視鏡を開発し、その臨床応用に向けて、自走式カプセル内視鏡で全消化管の観察を行い、その有用性と安全性について検証することを最終目的としている。今後、その第一段階として胃の観察能、第二段階として胃と小腸の観察能、最終段階として全消化管を対象に試験を行う。

次年度使用額が生じた理由

IntroMedic社製カプセル内視鏡を用いた研究を再度行う必要が生じたため、模型での自走状態の確認や安全性確認のために、胃・小腸・大腸用の模型を早急に購入する必要があり、前倒支払請求を行ったが、予定より安価に購入できたため、若干の次年度使用額が生じた。次年度は、新たにIntro Medic社製カプセル内視鏡の購入を行うため、その費用に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自走式カプセル内視鏡の開発 単一カプセル内視鏡での全消化管観察と経肛門的逆行性自走による大腸観察への挑戦2019

    • 著者名/発表者名
      太田和寛
    • 学会等名
      日本消化管学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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