カルモジュリン関連不整脈疾患は若年発症で重篤な症状を引き起こすことが知られているが、その詳細な発症機序は不明な点が多く、有効な治療法も確立されておらず、本疾患の病態を解明し、新規治療法を開発する社会的な意義は大きい。本研究によりCALM2-N98S変異において、KCNQ1チャネルの機能障害を明らかにしたが、これは実際の治療法の選択に関して重要な知見であると考えられる。また、これまでの治療法とは異なりアンチセンス核酸を用いた治療法は変異カルモジュリンをターゲットとした全く新しい治療法であり、本質的な治療となる可能性があり、学術的意義は大きいと考える。
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