網羅的遺伝子解析を用いたミトコンドリア心筋症の診断率向上を目的として、申請者が開発した新規遺伝統計手法である常染色体劣性疾患変異の同定ツール(Hamming Distance Ratio: HDR法)および同ツールを応用した染色体構造異常同定ツール(HDR-del法)を用いて、計46症例のミトコンドリア心筋症例における核DNA・ミトコンドリアDNA上の疾患変異・染色体構造異常の同定に成功した。さらに原因遺伝子を同定したミトコンドリア病223症例の中で、心筋症合併例は心筋症非合併例と比較して予後不良であり、肥大型心筋症に新生児発症、染色体構造異常が合併すると特に予後が悪い事実を発見し報告した。
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