急性冠症候群(Acute coronary syndrome: ACS)は突然死を来す重篤な疾患である。本研究は、冠動脈CT検査を施行した後にACSを発症した計25例を対象とし、形態的狭窄(%DS)、狭窄領域での冠血流予備能比(ΔFFR)、狭窄領域内の最大wall shear stress(maximum WSS)において、ACS発症の関連因子について検討した。 ACSの診断ではmaximum WSSは%DS、FFRと比較し診断精度の向上を認めた。多変量解析では、maximum WSSが急性冠症候群発症に関わる独立した関連因子であり、WSSはACS発症の予測因子である可能性が示唆された。
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