本研究では、first-in-classのプロリン水酸化酵素阻害剤であるroxadustatの心筋細胞における酸素消費量と虚血再灌流傷害マウスモデルにおける梗塞サイズに対する抑制効果を検証した。心筋細胞にroxadustatを添加したところ、ミトコンドリアにおける酸素消費量および低酸素・再酸素化刺激による細胞死は抑制された。さらにroxadustatの事前投与により、虚血再灌流モデルにおける梗塞サイズは有意に減少した。Roxadustatはミトコンドリアにおける酸素消費量の抑制を介した虚血耐性により虚血性心疾患の新たな治療戦略となり得ることが示された。
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