本邦におけるマルファン症候群及びその類縁動脈疾患症例の臨床経過を示した。マルファン症候群と比較して、ロイツ・ディーツ症候群はイベント再発生率が有意に高いこと、血管型エーラス・ダンロス症候群は女性において大動脈解離発生率が有意に低いことが本研究で示された。血管型エーラス・ダンロス症候群において、血清Ⅲ型プロコラーゲンN末端ペプチドが疾患バイオマーカーとして利用できる可能性が示唆された。またマルファン症候群及びその類縁動脈疾患が疑われる症例において、本邦における遺伝学的検査(パネル解析)の陽性率、および原因遺伝子の内訳が示された。
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