社会の高齢化に伴い、心不全患者数が急激に増加していることが明らかになっている。左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)が増加しているとされているが、左室駆出率などの通常の左室収縮機能評価だけではHFpEFの評価は困難である。体内水分量、分布の変化は心不全の主たる病態のひとつであるが、その評価法、意義については十分に検討されていない。今回の研究により、体組成測定により得られる体水分量指標による体内水分分布の変化が高齢、女性、心機能低下と関連することが明らかになった。体組成測定による体水分量評価により心不全発症リスクの高い方を抽出することが可能になることが期待できる。
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