• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

LC3を標的とした新たな喘息治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K15913
研究機関旭川医科大学

研究代表者

南 幸範  旭川医科大学, 大学病院, 助教 (10545445)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードair-liquid interface / BEAS-2B / IL-13 / Quantitative PCR / Western blotting / 走査電子顕微鏡
研究実績の概要

以前の検討で7日間の培養も10日間の培養も細胞の分化が思わしくないと判断したため、購入した細胞(BEAS-2B)のair-liquid interface(ALI)での培養期間を14日間に変更し細胞の分化を確認した。培地などの他の条件に関しては以前の検討で得られた結果をもとに調整した。
IL-13付加群と非付加群で検討し、それぞれの群でQuantitative PCRによるmRNA発現、Western blottingによるタンパク発現、走査電子顕微鏡による構造変化を確認した。走査電子顕微鏡に関しては、当初、本学の解剖学講座顕微解剖学分野の協力をお願いしていたが、同講座の事情もあり、本学の皮膚科学講座に依頼した。
Quantitative PCRの結果は、LC3と線毛細胞の指標として測定したTubulinはIL-13付加群で若干増加がみられたが、MUC5ACはどちらの群でも検出されなかった。Western blottingの結果は、LC3とTubulinのタンパク量がIL-13付加群で若干増加していた。Quantitative PCRでMUC5ACが検出されなかったため、ELISAでのMUC5ACの気道上皮細胞外タンパク分泌量の測定は行わなかった。走査電子顕微鏡の結果は、どちらの群でも短い線毛を有した細胞がみられ、IL-13付加群では細胞の重層化がみられIL-13非付加群よりもはっきりとした胞体を有した細胞がみられた。
以上の結果から、14日間の培養条件でも細胞分化が思わしくないため、説明と同意を得た喘息患者もしくは非喘息患者から得られた細胞を用いての検討の方に進むことにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

14日間の培養条件でも細胞分化が思わしくないため、説明と同意を得た喘息患者もしくは非喘息患者から得られた細胞を用いての検討の方に進んだが、倫理審査に時間を要してしまい、倫理委員会の承認が2019年12月となってしまった。そこから同意を得られる患者を探しているが現れず、研究が進行していない。

今後の研究の推進方策

最近、内諾を得られた非喘息患者が現れたためこれから同意を得て、研究を進める予定である。しかしながら、SARS-CoV-2感染の今後の状況次第では患者のリクルート自体が困難である可能性が高い。

次年度使用額が生じた理由

説明と同意を得た喘息患者もしくは非喘息患者から得られた細胞を用いての検討の方に進んだが、倫理審査に時間を要してしまい、倫理委員会の承認が2019年12月となってしまった。そこから同意を得られる患者を探しているが現れず、研究が進行していない。このため、初代継代用の培地の費用を含む細胞培養とその後の実験にかかわる諸経費が未使用となっており、次年度使用額が生じてしまった。
最近、内諾を得られた非喘息患者が現れたためこれから同意を得て、研究を進める予定であるため、未使用となってしまった経費を使用することができると考えている。

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi