研究課題
若手研究
本研究では、COPD患者で間質マクロファージのLILRB4発現が亢進しており病態とも関連していること、またLILRB4欠損マウスはエラスターゼによる肺気腫形成が著明に増悪し、これは間質マクロファージのMMP-12産生増加に起因していることも示した。本研究によりLILRB4は間質マクロファージのMMP-12産生を制御することで肺の気腫性変化を抑制することが示唆され、LILRB4がCOPD病態に抑制的に関与する分子であることが明らかになった。
呼吸器内科学
本研究により、ヒト間質マクロファージのLILRB4発現がCOPD発症と重症度に関連していた。エラスターゼマウスモデルを用いた実験で、LILRB4陰性間質マクロファージではMMP-12のmRNA発現が亢進すること、またMMP-12の主要な産生細胞は間質マクロファージであるため、LILRB4欠損マウスではMMP-12産生が増加して気腫形成が増悪することを確認した。LILRB4発現間質マクロファージの研究がCOPDの病態解明と新規治療基盤の解明に繋がると考える。