本研究は特発性肺線維症におけるmiRNA22とTET遺伝子の関わりについて明らかにすることを目的に研究を開始した。miRNA22KOマウスで肺線維症モデルを作成し野生型マウスと比較したが、肺線維化について有意な差を認めなかった。そのため、TET遺伝子に研究対象を絞り研究を進めた。肺線維症モデルマウス肺においてTET1遺伝子の発現が減弱した。TET1遺伝子の発現を減弱させた培養ヒト肺線維芽細胞株ではαSMAの発現が亢進した。肺線維症モデルマウスにDNAメチル化阻害薬を経気道投与することにより肺線維化の抑制を認めた。以上より、肺線維症の病態にTET遺伝子が関与していることが示唆された。
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