研究課題
若手研究
本研究では、糸球体上皮細胞におけるSemaphorin3Aの発現亢進が、糸球体上皮細胞障害の進展に関与することを明らかにした。Adriamycin惹起性糸球体上皮細胞障害マウスモデルにおいて、糸球体上皮細胞のSemaphorin3Aの発現が増加することにより、c-Jun N-terminal kinaseシグナルが活性化され、それによりアポトーシスが引き起こされることを証明した。Adriamycinによる糸球体上皮細胞障害がSemaphorin3A阻害剤によって軽減されることを解明した。
腎臓病
糸球体上皮細胞障害の病態機序をSemaphorin3Aに着目して明らかにし、さらにSemaphorin3A阻害剤を用いた糸球体上皮細胞保護効果を証明した。これらの研究成果は、国内外において初めて報告された独創的な研究成果であり、Semaphorin3A制御による糸球体上皮細胞障害に対する新規治療法につながる治験である。