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2022 年度 実績報告書

電解質・体液バランスから見た慢性腎臓病の筋委縮のメカニズムの解明と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K16003
研究機関香川大学

研究代表者

山崎 大輔  香川大学, 医学部, 協力研究員 (50814216)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード腎交感神経 / 腎除神経 / 食塩 / 体液バランス / 筋委縮 / 老化
研究実績の概要

本研究は慢性腎臓病の筋委縮のメカニズムを電解質・体液バランスや交感神経の観点から解明し、新しい筋委縮の予防・治療開発に繋げることを目的としている。
これまでに我々は、電解質・体液バランス異常に伴う筋委縮のメカニズムに腎交感神経活動が関与していることを明らかにしている。しかし、腎交感神経遮断によって電解質・体液バランスがどのように変化するのか、また筋委縮が防げるかどうかは不明であった。以上から、我々は、マウスに腎除神経を施し、腎交感神経が体液バランスや筋委縮にどのような影響を及ぼすかを検討した。
若齢マウスでは、腎除神経により経時的な尿量減少、肝臓における尿素産生亢進、全身の水分含量増加が生じ、腎除神経が体液保持作用を有することを確認した。また高齢マウスでは、若齢マウスと比較して全身の水分含量が減少しているが、この高齢マウスでみられる水分含量の減少が、腎除神経により抑制され、高齢マウスにおいても腎除神経が体液保持作用を有することを確認した。
高食塩摂取モデルにおいては、sham群で生じる全身性体液保持機構活性化に伴う体重減少を、腎除神経はその体液保持作用により抑制していることが判明した。
以上より、腎除神経は若齢あるいは高齢マウスにおいても体液保持作用を示し、高齢化によって生じる体液量減少や、高食塩摂取に伴う筋肉の異化・体重減少を抑制できることが示唆された。腎交感神経活動が、抗老化や筋委縮の新たな予防・治療標的となる可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Renal denervation improves the survival rate via a reduction in heart rate in high salt-fed Dahl salt-sensitive rats2022

    • 著者名/発表者名
      orisawa Norihiko, Kitada Kento,Fujisawa Yoshihide, Yamazaki Daisuke, Nakano Daisuke, Titze JEns Nishiyama Akira
    • 学会等名
      The 29th Scientific Meeting of the International Society of Hypertension. Kyoto, Japan. 2022 10.

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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