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2018 年度 実施状況報告書

母体血清中の胎児DNAを標的とする重症遺伝性皮膚疾患の画期的な出生前診断法

研究課題

研究課題/領域番号 18K16016
研究機関弘前大学

研究代表者

是川 あゆ美  弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (70436020)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード胎児 / DNA / droplet digital PCR
研究実績の概要

近年、母体の血清、血漿中に胎児のDNAが高濃度で含まれていることが報告され、非侵襲的な母体血による胎児DNA 解析の可能性が指摘されており、実際に胎児の性別、RhD血液型不適合など、検査・診断に応用され始めている。実際に、母体の血清DNAのなかで胎児DNAの割合は出生前診断可能な12週付近で15%にも達するとされていることを踏まえ、母体血を用いXY染色体による胎児の性別の鑑別をまずは行った。経時的に採血をおこない、複数回検査を行うことで陽性率をあげるよう工夫をした。
最初に、現在行われている胎児の性別検査(ZFX/ZFY Taqman assay)を行った。性染色体(X及びY染色体)にあるジンクフィンガータンパク質をコードする遺伝子(ZFX/ZFY)をdroplet digital PCR にて増幅し確認をした。XFYが検出されたものは、胎児は男の子と判定した。また、検体の中では多くは母体のDNAであるため、通常のPCRでは相殺されてしまう。しかし、multiplex droplet digital PCR法では、PCR 反応を 20,000 個のナノリットルサイズのdropletに分画して反応を行い、かつ各分画の反応を検出できるので、少数の変異でも検出可能であるためこの方法を使用した。
次に、VII型コラーゲンのSNPを用いる実験を行った。正常の両親の同意をとり、VII型コラーゲン遺伝子の解析を行い、ヘテロの状態にある両親それぞれのSNPを検出した。その部分にTaqmanのプローブを設計し、PCR反応の有無を確認した。そして、実際にその母親の妊娠時に血液を採取し、さらにdroplet digital PCRで胎児のSNPを検出できるか検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

胎児の性別検査(ZFX/ZFY Taqman assay)を行い、また、VII型コラーゲンのSNPを用いる実験を行うことができたからである。

今後の研究の推進方策

VII型コラーゲンのSNPを用いる判定実験を進め、実際にその母親の妊娠時に血液を採取し、droplet digital PCRで胎児のSNPを検出できるか検討し、劣性栄養障害型表皮水疱症患者での判定に応用できるよう推進していく。

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公開日: 2019-12-27  

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