今後の研究の推進方策 |
コレステロール吸収を顕著に促進する胆汁酸を加えたPaigen食を基本とした胆汁酸含有7-KC負荷食を与えた乾癬誘導マウスにおいて、耳介厚、背部皮膚の肥厚の有意な増加がみられ、乾癬が7-KC負荷により悪化することが示唆された。 今後、1) 表皮内の7-KCの定量:イミキモド誘導乾癬マウスの 背部皮膚から脂質抽出、固相抽出法で酸化ステロールを抽出し、ガスクロマトグラム質量分析 (GC-MS) を用いて、7-KC負荷食群において表皮内の7-KCの蓄積量、コレステロール:7-KC比を定量する。 2) 皮膚切片における質量分析イメージングを用いた7-KCの局在解析:イミキモド誘導乾癬マウスの耳介および背部皮膚を採取し、質量分析イメージングを用いて、7-KC負荷食群において表皮基底細胞内に7-KCが局在しているかを解析する。 3) サイトカインの発現解析:(a) イミキモド誘導乾癬マウスの背部皮膚からのmRNA を抽出し、定量的PCR 法を用いてIFN-γ, TNF-α, IL-12, IL-23, IL-17A, IL-22 のmRNA 量を定量し、コントロール食群に比べ、7-KC 負荷食群でmRNA の発現量が増加するかを解析する。 (b)イミキモド誘導乾癬マウスの血清を採取し、ELISA 法を用いてIFN-γ, TNF-α, IL-12, IL-23, IL-17, IL-22 のタンパク質発現量が、コントロール食群に比べ、7-KC 負荷食群で増加するかを解析する。
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