円形脱毛症はT細胞を介した自己免疫疾患である。本研究では、重症例でヒト末梢血 PD1-CD107a+Vδ1T細胞が増加することや、治療前で血清substance P(ストレス関連神経性ペプチド)が高く、治療で低下することを示した。In vitroで、substance PはVδ1T細胞のCD107a(活性化・脱顆粒マーカー、E-selectinリガンド)発現とIFN-γ産生を誘導したが、granzyme B産生は誘導しなかった。これらの成果は、自己反応性の末梢血γδT細胞は、substance Pによる特異的活性化・IFN-γ産生や遊走を介した毛包障害により脱毛形成に関わる可能性を示す。
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